森の子キッズクリニック

令和5年5月より子宮頸がんワクチン4価(ガーダシル)から9価(シルガード)へ変更のお知らせ

子宮頸がんは女性の子宮の入り口部分にできるがんです。 若い女性(20〜39歳)がかかるがんの中では乳がんに次いで多く、日本では毎年約10,000人の方が診断され約3,000人もの方が亡くなっています。 このがんの原因となるのがヒトパピローマウイルスです。特別なウイルスではなく性交渉がある人なら誰でも感染するリスクがあります。 初期症状が乏しく妊娠出産年齢の女性に発症することから「マザーキラーウイルス」とも言われております。
このウイルスにはいくつかタイプがあり、子宮頸がんにかかわるタイプは半数から3分の2が16型、18型と言われております。 今回使用するワクチンですべての子宮頸がんを予防する事はできませんが、この発生率が高い16型、18型のタイプは予防する事ができます。
また、尖圭コンジローマへの感染予防もできます。但し、既に感染したウイルスを排除する事や、既に罹患しているがんの進行を抑制する作用はありません。 つまり、ウイルスに感染する前に予防する事が大切になります。

1.使用ワクチン

現在当院で使用している子宮頸がんワクチンは4価ワクチン:ガーダシルを使用しております。 このワクチンはヒトパピローマウイルス感染(16、18型)、尖圭コンジローマをおこすヒトパピローマウイルス感染症(6、11型)を予防します。
今回令和5年4月よりガーダシル(4価)の遺伝子型を含む9価ワクチンのシルガードが認可されました。 このワクチンは子宮頚がんの原因の遺伝子型の80-90%が予防できます。 副反応もガーダシルと変わりない為、今後当院では9価ワクチンのシルガードを使用して参ります。
但し、ガーダシルで1回目、2回目を接種した方は2回目、3回目も原則ガーダシルで接種することになります。

2.接種時期と接種回数

公費対象者は小学校6年生から高校1年生の女子です。

対象年齢 回数 標準的な接種間隔
初回接種時の年齢が
15歳未満
2回※ 初回接種の6ヶ月後に追加接種
初回接種時の年齢が
15歳以上
3回 初回接種の2か月後と6ヶ月後に追加接種

※2回目の接種が初回接種から5か月未満となった場合は、少なくとも3か月以上開けて3回目の接種が必要となります。
9歳以上の女性に接種可能ですが、自費で接種する場合は当院では1回につき2万8千円かかります。

3.積極的な接種奨励の一時中止について

2013年に接種後の有害事象として慢性疼痛などの症状が認められ、その因果関係が調査中です。 但し、小児科学会としては接種後に生じた診療・相談体制の確立、健康被害を受けた接種者に対する救済などの対策を講じられたことを受けて接種をすすめていく方針となりました。 更に詳しい情報を知りたい方は厚生労働省、又はMSD製薬のホームページを参照して下さい。

4.ワクチン接種時間

通常の予防接種時間もしくは一般診察の時間帯で平日の午後及び、土曜日午前中に行います。 接種後30分はお子様の様子を見るため院内待機して頂きます。
ご予約は、予防接種枠はインターネットで一般診察枠はお電話でお取りください。

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