花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどアレルギー症状を引き起こす疾患です。
特に毎年2月から4月にかけて症状がでる場合、スギ花粉症が疑われます。
日本人の約26.5％がｽｷﾞ花粉症と推測されています。
通常治療としては、目や鼻腔の洗浄や抗アレルギー剤の内服、点眼点鼻が行われております。
今回当院で開始する舌下免疫療法は、舌の裏側に治療薬を入れるだけですが、この治療は症状が出たときのみに使用する抗アレルギー薬とは違い体質改善が期待できる治療となります。
対象
5歳以上 及び アレルギー検査にてスギアレルギーが認められた方
方法
1）1日1回、治療薬を舌の下に置いたまま1分間保持し、その後飲み込みます。
その後5分間はうがい、飲食は禁止です。
服用後2時間は激しい運動、アルコール摂取、入浴などは避けた方が良いとされております。
やむを得ず行う場合は副反応の出現に注意してください。
2）1回目はクリニックで内服してもらい、異常が出ないか30分様子をみます。
その後は自宅で内服してもらい、2週目に増量します。（増量1回目もクリニックで内服後、30分様子をみます）
3）以後は維持量を3〜5年間、毎日内服を継続します。
舌下免疫療法開始直後1〜2か月は副反応出現を抑えるため抗アレルギー薬を併用する事もあります。
開始時期は6月から12月が良いとされております。
妊娠している方、重度の気管支喘息の方、自己免疫疾患のある方は治療を受けられません。
副反応
口の中の痒み、腫脹、口内炎、唇の腫れ、咽喉の不快感、耳のかゆみ、頭痛、ｱﾅﾌｨﾗｷｼｰ
効果
アレルギー症状の根本治療、長期にわたり症状をおさえることが期待できます。
また、症状が完全に抑えられない場合でも、症状を軽減したり、既に服用しているアレルギーの薬の量や投与期間を減らすことが期待できます。
